「年を取るにつれて、理学療法士の仕事がキツイ…。」
「何歳まで理学療法士として働き続けられるのかな?」
「子育てと両立して働き続けられるか不安…。」
このような悩みはありませんか?
この記事では、女性理学療法士は年を重ねても働き続けられるのかについて解説します。
女性理学療法士の現状
会員数の推移
出典: ❝理学療法士協会の現在❞.日本理学療法士協会.2015-1-15.
http://50th.japanpt.or.jp/trend/ (参照2024-12-23)
日本理学療法士協会が発足された当初は9割が男性でしたが、現在は女性が4割まで増えています。
男女問わず活躍している医療職の一つです。
乳がんや若い女性の患者さんは、女性理学療法士の担当を希望するケースも多いです。
また、2024年には産後ケア事業に新しく理学療法士も明記されるようになりました。産後ケア事業の詳細はまだ分かりませんが、今後は産婦人科で働く理学療法士が増えるのかもしれません。
女性理学療法士のさらなる活躍が期待されているといえるでしょう。
年齢別の会員数
出典:❝統計情報❞.日本理学療法士協会.2024-3.
https://www.japanpt.or.jp/activity/data/(参照2024-12-23)
20代は女性比率が4割以上なのに対し、30代では4割を切っています。
結婚・出産などライフスタイルの変化による一時的なものでしょうか。
また40代の割合をみると、女性比率が4割に戻っています。
全体を見ると20~30代の女性会員数は多く、どちらの年代も約20000人会員がいます。
40代でも約10000人と会員数が多いですが、50代以降は約3000人と少なさが目立ちます。
女性の理学療法士がまだ少なかった時代ということも要因の一つかもしれませんが、今後はどうなっていくのでしょうか。
私の職場では50代の女性PTさんはいません。
モデルとなる方が身近にいないので、今後の将来が想像しにくいです…。
体力的にきついと考えられる理由
理学療法士として長く働き続ける不安の一つとして、体力的なきつさが挙げられます。
・介助が多い
・一日中動いている
・残業がある
・休日も勉強が必要
これらの理由について、1つずつ解説していきます。
介助が多い
急性期の病院では身体を動かせない患者さんの対応をすることが多く、介助する場面も多い傾向にあります。
また介助量も多く、全介助の移乗や歩行介助は体への負担が大きいです。
私も身長190㎝の患者さんを担当することがあり、その時はかなり大変でした…。
一日中動いている
リハビリの間は基本的には休憩はなく、次の患者さんの所へ急いで移動することが多いです。
特に病院では単位数のノルマが厳しく、時間がカツカツになることも。
そのためお昼休憩や午後の治療後に、ようやく椅子に座ってカルテを書くということもあります。
総合病院で働いていた時は1日の歩数は約1万歩でした。
理学療法士
(友人)
私は1日2万歩歩いている日もあったよ。
残業がある
リハビリの業務以外にもカルテの記入、書類業務、係の仕事などがあります。
業務時間内で終わらずに残業となることも多々あるでしょう。
また業務後に定期的に勉強会を開いている職場もあります。
職場での拘束時間も長いことも、体力が必要と考えられる理由でしょうか。
休日も勉強が必要
もちろん強制ではありません。
しかし、担当している患者さんを良くするために本を読んだり、勉強会に参加したりすることが必要となることもあります。
理学療法士という仕事は常に知識や技術のアップデートが必要な職種です。
子育て中の方は育児・家事と仕事の両立が大変で勉強する時間が取れないという方も多いと思います。
寝る時間を削って勉強に励むというのも素晴らしいですが、睡眠不足や疲れが取れず体調を崩す要因にもなります。
解決策
・身体への負担の少ない介助方法にする
・勤務形態を非常勤に変える
・転職する
これらの解決策について1つずつ解説していきます。
身体へ負担の少ない介助方法にする
介助方法の実技研修会も開かれていますので、一度介助方法を見直してみると良いかもしれません。
介助量が多い人に対してはスライディングボードなど道具の利用も検討もおすすめです。
また他のスタッフと一緒に介助を手伝ってもらい、身体への負担を減らしましょう。
あまりにも体格差がある場合は、別の男性スタッフに担当変更してもらう方がよいでしょう。
勤務形態を非常勤に変える
理学療法士は非常勤でも比較的時給が高い職種です。雑務が少なくなったり、自由な時間を確保しやすくなるため体力も温存できるでしょう。
空いた時間を勉強の時間にあてたり、子育て中の方は子どもとの時間にすることもできます。
転職する
訪問リハビリ
病院に比べて拘束時間が少ない、雑務が少ない、介助する場面が少ない等のメリットが挙げられます。
訪問リハビリは車や自転車で訪問するので、移動の合間に一息ついたり、カルテを記入したりすることも可能です。また直行直帰の職場が多いので、忙しい朝の時間帯の余裕ができ、朝のバタバタで一日ぐったり…ということが少なくなります。
しかし外移動のため、夏と冬は外の天気の影響を受けて体力的につらい部分もあるでしょう。
私は訪問リハビリに転職して、だいぶ楽になりました。
時間の余裕ができたのがかなり大きいです。
教員・研究員
どちらも臨床現場を離れて、理学療法士として働くという選択肢です。
希望すればすぐに転職できるという職場ではありませんが、デスクワークも増えるため、力仕事としての辛さは軽減されるでしょう。
理学療法士の資格を活かして、一般企業で働く
福祉用具会社、医療機器メーカーなど理学療法士としての経験を活かして働くことができます。
理学療法士であれば、実際に使う場面や説明もスムーズに行えますね。
まとめ
・介助方法を見直し、身体への負担を減らす
・常勤から非常勤に勤務形態を変える
・身体の負担の少ない職場に転職する
今回は女性理学療法士が長く働くための解決策について解説しました。
いかがでしたか?
皆さんの今後の働き方のヒントになれたら嬉しいです。
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