「フルタイムで働いて帰ってきたら家事・育児に追われる毎日でグッタリ…。」
「理学療法士の仕事は楽しいけれど、子どもと過ごす時間を増やしたい。」
まさに数年前の私がそうでした。
非常勤(パート)に変え、子どもと過ごす時間が増えて大満足しています!
しかし非常勤という働き方に変えるまでには、色んな不安や悩みがありました。
・どのくらい収入が減るのかな…。
・非常勤に変えても仕事量は変わらなさそう…。
・非常勤として転職するなら、どんな職場がいいのだろう?
同じような悩みを抱えていませんか?
この記事では、非常勤理学療法士の時給相場や、非常勤で働くことのメリット・デメリットについて紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
結論:子育て中の理学療法士には、非常勤の働き方はオススメできる
結論からいうと、子育て中の理学療法士には非常勤の働き方はオススメです。
もちろんデメリットもありますが、働く場所や働き方を工夫することでカバーできることが多いです。
以下で詳しく説明していきます。
非常勤理学療法士の時給相場
理学療法士のパート・アルバイトの平均時給は1745円とのことです。
地域によっても多少の差はありますが、首都圏では概ね1700円以上の場所が多いようです。
(ベネッセ介護求人ナビ「理学療法士の年収・時給データ」https://www.kaigo-kyuujin.com/salary/pt )
国家資格にしては時給が低い印象も受けますが、一般的なアルバイト・パートの平均時給と比べると理学療法士の時給は高いといえるでしょう。
病院・老人保健施設よりも、訪問リハビリの時給は高い
病院や老人保健施設よりも訪問リハビリの方が時給は高い傾向にあります。
訪問リハビリは「時給制」、「訪問1件あたり○○円」、「時給+歩合(件数)」の3パターンがあります。
訪問リハビリの求人を確認すると、以下のような結果が出てきました。
【時給】
2000~3800円
【訪問1件】
3400~4000円(60分)/2400円~3000円(40分)
【時給+歩合(件数)】
時給1100~1500円+1500~2500円/件
1日の訪問件数が約6件(60分)の場合、時給に換算すると2500円以上のところが多いです。
もちろん、さらに高時給な事業所も見つかりました!
訪問リハビリだと、6.5時間×週4日=月給26万円も可能
平均年収.JPによると、理学療法士の年収の中央値は351万円でした。
子育て世代に多い30代では、月額給与は26万円となっています。
(平均年収.JP「理学療法士の年収や給料について詳しく解説!」https://heikinnenshu.jp/iryou/rigaku.html)
先ほどの訪問リハビリの時給をもとに、1日6.5時間、週4日で計算してみます。
(時給)2500円×6.5時間×16日=260000円
週4日勤務で、30代の月額給与と同様の金額を稼ぐことも可能です。
ただし、非常勤はボーナスはもらえないことがほとんどです。そのため年収は下がることが多いので、注意が必要です。
子育て中の理学療法士が非常勤で働くメリット5つ
1 子どもと過ごす時間が増える
勤務日数や時間を自分で決めることができるので、プライベートに時間を割くことができます。
空いた時間を子どもとの時間や家事、自由な時間などに使うことができるようになります。
一番のメリットといえるでしょう。
2 休みがとりやすい
正職員に比べると休みがとりやすい点もメリットです。
働く曜日や時間を決められるため、平日の子どもの習い事も送迎ができます。
また年末年始や土日も非常勤だとお休みがとりやすいことが多いです。
子どもの体調不良で急遽休みになる可能性がある場合は、事前に確認や相談をしておくと良いでしょう。
3 雑務から逃れられる
理学療法士の仕事には臨床業務以外にも色々な雑務があります。
係の仕事、管理業務、勉強会の準備、新人教育、実習教育など…。
非常勤と正職員では仕事がしっかりと線引きがされているため、こういった雑務から逃れ、臨床業務に専念できるというメリットがあります。
まれに人員不足で非常勤職員にも責任の重い仕事がふられる場合もあります。転職時に確認をしましょう。
4 スタッフ間の人間関係の悩みが減る
人の悩みの9割は人間関係といわれています。
苦手な人とのコミュニケーションはストレスが溜まりますよね…。
理学療法士は医療スタッフとしてチームで動く仕事のため、必然的に人との関わりは多い仕事です。
関わりがゼロになるわけではありませんが、非常勤だと勤務時間が短く、他スタッフと深く関わる機会が減ります。業務で必要最低限の関わりとなることが多いので、その分ストレスを感じる場面も少なくなるでしょう。
5 正職員に戻りやすい
一度理学療法士の仕事から離れると、再び仕事復帰するのには不安があるかと思います。
理学療法士としてのブランクがないので、子育てが落ち着いてから正職員に変更する場合も、比較的スムーズに移行できると考えられます。
子育て中の理学療法士が非常勤で働くデメリット6つ
1 収入が減る
非常勤職員には、ボーナスは基本的にはない場合が多いです。あったとしても寸志程度でしょう。
また退職金もない場合があるので、雇用契約書や就業規則を確認しましょう。
2 社会保険に加入できない場合がある
社会保険の加入には条件があります。
・週の勤務が20時間以上
・給与が月額88000円以上
・2ヶ月を超えて働く予定がある
・学生ではない
・従業員が51人以上
(2026年10月には年収要件が撤廃、2027年10月には従業員数の要件が撤廃される予定)
現状だと、従業員数で加入できないという場合が多いでしょうか。要件が撤廃された場合は多くの人が加入できそうです。
社会保険に加入できない場合、将来の受け取り年金額が減る、疾病手当金がもらえない、出産手当金がもらえない等のデメリットがあります。
3 保育園退園の可能性がある
勤務時間によっては保育園の利用基準に満たず、退園となる可能性があります。
市区町村の保育園利用条件を確認してから働く日数や時間を相談すると良いでしょう。
もし今後お子さんを出産する予定がある、入所の予定がある方は保活点数が下がるため注意が必要です。
4 学童の利用が難しい場合がある
非常勤の場合、勤務時間の調整が可能とみなされ学童利用の優先度が下がります。
公立の学童の利用が難しい場合も…。
もし利用できなかった場合には民間の学童の利用、祖父母に預けるなどの対応策を考えておきましょう。
また小学校低学年までは勤務時間を短くして学童を利用しないという手もあります。
5 社会的信用が低い
理学療法士は国家資格ですが、非常勤はアルバイトと同じ扱いのため、社会的信用度が低くなります。
これから家や車のローンを組む予定がある方は、非常勤に変えず一度検討した方が良いかと思います。
6 キャリアアップが難しい
非常勤の場合は管理職に就くことはほぼないため、管理職でのキャリアアップ考えている方は正職員で勤続して働く方がオススメです。
しかし理学療法士のキャリアップは管理職だけではなく、専門性を高めることでも可能です。
まとめ
今回は子育て中の理学療法士が非常勤として働く場合のメリット・デメリットを中心にお伝えしましたが、いかがでしたか?
子どもの成長はあっという間です。
非常勤という働き方はデメリットもありますが、子どもとの時間を増やせるという点において、子育て中の働き方としてはオススメといえます。
現状の生活に悩んでいる方にとって、選択肢のひとつとなれば幸いです。
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